オールドスタイル・シャムのはなし−PREOSSIA  

 
 


 
 
 
 

  OSS愛好家の団体へ  ブリーダーズ・リスト

 参考のための私的訳文:
     PREOSSIA
  (The Prestwick-Beresford Old-Style Siamese Breed
   Preservation Society)


 

    参考のための私的訳文:

    注:個人訳のため、内容に責任を持つものではありません。
      内容を正確に把握なさりたい方は、
      原文をお読みくださるようお願い申し上げます。


     
  1. PREOSSIA トップ・ページ

  2.  
  3. PREOSSIA 「何故OSSを守らなければならないのか。」

  4.  
  5. PREOSSIA シャム猫の体型の歴史

  6.  
  7. PREOSSIA 悪いブリーダーと取引しているかどうかの10の兆候

  8.  
     


 

     
  1. PREOSSIA トップ・ページ


    The Prestwick-Beresford Old-Style Siamese Breed Preservation Society (PREOSSIA) は、 ただOSSの保存のためだけに捧げられた北米で唯一のクラブです。 OSS とは、一時は良く知られていた純血種のシャム猫のひとつのタイプですが、 現在は絶滅の危機に瀕しております。 20 世紀半ば以前には、OSS はとてもよく知られた存在でした。 この昔のタイプのシャム猫は、 1950〜60年代の映画「奇跡の旅」などにおいてもまだ見る事ができ、 別名トラディショナル・シャム、アップルヘッド・シャム、クラシック・シャム、 プライマリー・シャム、タイ・キャットなどとも呼ばれ、 タイでは「Wichien Maat」とも呼ばれています。
     
      どのような名前で知られていようと、CFA のショータイプのシャムに比べると、 頑丈で極端さの少ないシャム猫です。 「アップルヘッド」という名で知られてはいますが、 実際ヒマラヤンほどには身体も頭も丸い感じではなく、 むしろ、がっしりした体格の、 和らげた「ウエッジヘッド(くさび型)」を持った、ほどよい東洋の猫です。 我々が話をしている、このようなタイプのシャム猫は、 100 年前のシャム猫の数多くの古い写真からも明らかです。
     
     


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  3. PREOSSIA 「何故OSSを守らなければならないのか。」


      前衛的なピカソの絵より、素朴な風合いのラッセルやレミントンなどの絵の方を好むように、 極端に長くて、尖がった感じのする今どきのシャム猫より、 適度に丸くて穏やかな外見の昔のスタイルのシャム猫に親しみをおぼえる人は、 今でもわりと多いと思います。100 年前、シャム猫の外見は今日よりもっと変化しやすいものでしたし、 その中で現代のシャム猫のように超東洋的な特定のルックスの猫だけを繁殖する、 という決定はいささか独断的であったかのもしれません。 雑誌のヴォーグのモデルのような今どきのシャム猫を、 ただ単にあまり好きになれずに、 シャム猫はやはり、もう少しほど良い外見で東洋的な体つきの猫として残していった方が良い、 と思うようになった人々がいるのです。
     
     
      もう一つの重要な理由としては、 シャム猫の品種全体から見た「健康な遺伝子の多様性」の存続です。 主要な団体のキャット・ショーでは、優秀な成績を収めたチャンピオン猫の遺伝子のみが、 より多く受け継がれて行くという傾向にあります。 もちろんそのことは、現代のシャム猫の外見上のすばらしい調和や、 色やパターンなどにおいても、 かつてないほどの完成度の高さを成し遂げた当代のブリーダーたちに許されている行為ではありますが、 一方では非常に危険なことでもあります。 
     
     
      外見的にも似通っている猫の複製を産み出すということは、 故意にではないにしろ、遺伝的な欠陥をも伝えてしまうということに他ならず、 これはなんとも避けられません。ほとんどの遺伝子上の欠陥は、ほんのかすかなものですので、 出生時には認めることが出来ず、 1匹1匹の猫にその欠陥が受け継がれているかどうかも明らかではないからです。 ブリーダーたちは、彼らの猫から出てきたそのかすかな欠陥、 もしくは成長するにつれて現われてきた欠陥を、 認識することも取り除くことも出来ないのです。 例えば、生存期間を 4 年ほど短くしてしまうような欠陥も、 ほとんどのブリーダーは気が付くことが出来ませんし、 仮に気が付いたとしても、その時点で繁殖するしないの決定に影響を与えることはないのです。 実のところ、ほとんどのブリーダーが、 5〜10 年のちにはブリーダーを辞めていってしまいます。 いずれにせよ、遅かれ早かれ、同じショーのチャンピオンを祖先に持つ猫の子孫が加速度的に増え、 結果として全ての猫が同じ欠陥因子持つことになってしまうのです。
     
     
      この現象は、既に犬の世界においては、 かなり多数の品種に見られています。犬の繁殖では、 その用途の多彩さゆえに、集中的・選択的に品種改良される行為が、 猫よりずっと長い期間行われているからです。今では、コリーの 85 %が、 視覚障害や盲目を引き起こしうる遺伝子上の欠陥を持っています。 キャバリア・スパニエルの例でいえば、長期にわたった公的な機関で行われた予測では、 心筋梗塞や敗血症につながると見られる心臓弁の欠陥を持っている頭数が、 全体の 50 %にも上ると言われており、ブリーダーたちは、 今現在キャバリア・スパニエルの 80〜90 %が、その因子の影響下にあると言っています。 かつては平均 15〜17 年だった寿命が、現在は平均 8〜9 年ほどで死亡してしまうそうです。 猫を愛する人々のためにも、今こそ何かをしなければなりません。 犬に起こった現象と同じようなことが、私たちの猫に起こる前に防がなければならないからです。
     
     
      さらに、猫たちが完全に健康で、全く欠陥がなかったとしても、 やはり問題に直面しています。というのも、 いくつかの新たな致死的な病気のえじきになってしまうことがあるからです。 なぜかと言うと、まったく同一の遺伝的要素を持った猫同士の間には、 この新たな病気に対する「品種としての抵抗力」をもたらすことの出来る、 並外れた突然変異や特質を備えた猫がいないからなのです。
     
     
      昔のスタイルのシャム猫は、今どきのスタイルのいとこ達に比べて、 よりたくさんの変化に満ちた祖先を持っています。 もちろん、同じ先祖を分かつものではありますが、 彼らより沢山の異なった先祖を持つ傾向にあります。 その祖先たちのほとんどは、現在の CFA のショースタイルのシャム猫の産出にあたって、 望ましくないタイプとして排除されてきたものです。 従って、現代のシャム猫からは失われた、 それらの祖先たちの特質(表には現れてはないが、秘められた価値ある可能性も含めて) は主流に属さないブリーダーによってのみ生き残ってきたのです。 昔のスタイルのシャム猫は、多様な遺伝子の潜在的な源でもあり、 そしてまた、シャム猫全体としての存続という部分での保険にもなっているのです。
     
     
      ★ PREOSSIAに参加して、わたしたちの活動(昔のスタイルのシャム猫の広報・宣伝・繁殖など) を応援して下さいませんか?
    この昔のスタイルのシャム(トラディショナル・シャム)は、 人々に広く知られること以外に生き残るすべはありません。 彼らの素晴らしさを人々に語り伝え、彼らを主人公にした映画を作り、 彼らについて書き記して下さい。また、ブリーダーから子猫を買い求め続け、 リタイアした繁殖用の猫の養父母になってあげて下さい。 同時に、新しい人々がブリーダーとして加わり、 遺伝的に健康な猫を残していくことも不可欠です。 現在、このトラディショナル・シャムは、純血種として猫の品種の本には載っておらず、 雑誌の記事や他のメディアに取り上げられることも滅多にありません。 PREOSSIA のメンバーになることで、この愛すべき品種の認知度を高めるために、 皆で力を合わせて活動することができます。 大きな団体でこの昔のスタイルのシャム猫を見せることによっても、 公的な支援となります。その団体の人々に、この品種を認知してもらえば、 独自の品種として再びショーに参加できるようにもなるでしょう。 他にも、このシャム猫についての著作や記事などを書くことによって、 その素晴らしさを作家や出版者の方に悟ってもらえれば、それが力強い応援につながるのです。
     
     
     


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  5. PREOSSIA シャム猫の体型の歴史
    当該サイトの写真を見ながら、お読みください。


    古代のシャムのシャム猫が何に似ていたかを知っている人は誰もいません。 シャムは現在 20 世紀半ばとしては平均的な、タイという現代国家になりました。 タイの王族たちは、一般的にはシャム猫を繁殖しませんでした。 もし、王族たちが繁殖をしていたとしても、 タイの貴族たちも一般的にはシャム猫を繁殖することはありませんでした(Baker, 1951)。  これは、数百年前にシャムの筆記者によって書き留められた”猫の詩”の本です。 その”猫の詩”には様々なタイプの猫のイラストも含んでいます(Clutterbuck, 1998)。 そのイラストには沢山の色とパターンの猫が書かれており、 その中には現代のシャム猫・バーミーズ・ハバナブラウン・トンキニーズに似ている猫もいます。 彼らがどうやって繁殖されたのか、 彼らが今日行われているようにそれぞれ別に繁殖されたのか、 それとも彼らは、時には交差する形で繁殖されたのかはわかりません。 古代のシャム猫のブリーダーたちがシャム猫の体型を標準化をするための選択をしたのか、 そして彼らが一つの色とパターンに集中したのか、偶然の展開に任せたのかは分かりません。 それに、イラストの中の猫の体型が実写なのか、 画家の好みに合わせた型になっているのかも分かりません。
     
     
      我々にはっきりと分かることは、ポインテッドと青い瞳のシャム猫は 19 世紀半ばのタイには見られましたが、 ヨーロッパでは事実上知られていなかったということです。 イギリス人がシャム猫にすっかり魅せられた最初の人々だということ、 そしてシャム猫を獲得するためにシャムへ行き、イギリスへ輸入したということを知っています。 最初の書類で証明された輸入は1870年代でしたが、繁殖のためではないということは明らかでした。 そのときから、イギリス人はキャットショーを開催し始め、 繁殖された純血種ためのスタンダードを発展させ始めました。 シャム猫が、小さいけれどもその世界で持続性を持ち始めたのは、それほど昔ではなかったのです。 今日の純血種のシャム猫の全ては、1880 年初頭に当時のシャムから イギリスに輸入された約 11 匹の猫たちの子孫であるということです(Denlinger, 1952)。
     
     
      我々の純血種のシャム猫の先祖についての詳細は、当時の記録や写真、 初期のイギリスのシャム猫についての目撃証言などを調べなければなりません。 殆どの猫たちの写真は現在まで残されていません。 現在残されている 19 世紀の数枚の写真が示すのは、 20 世紀に「アップルヘッド・シャム」として知られるようになった猫( アップルヘッドとは言っても、本当に丸い訳ではありませんが。)と比べると、 わりあいと逞しく、丸みを帯びた頬の猫です。
     
     
      初期のイギリスのブリーダーたちは、 かれらの見解の基礎となる輸入されたシャム猫を少ししか持っていませんでした。 それにもかかわらず、彼らの多くはシャム猫には 2 種類の体型があると信じていました。 例えば、シンプソンからの引用(1903)で、 キャットショーの審査員で「シャム猫愛好家のパイオニア」と言われている Mrs. Carew Cox はこう言っています。
     
     
      「シャム猫には、2つの異なったタイプが見られる。 小さな体型で短い身体、短い手足のもの。 そして長い身体、頭部は長く、しなやかな、曲がった、 独特な外国風の風貌の種類のもの、がある。」     
     
     
      初期のシャム猫のブリーダーでキャットショーの審査員だった、 Mrs. Robinson は、シンプソンの引用からこう述べています。
     
     
      「イギリスの王室では2つのタイプのシャム猫が見られるようだ。 ひとつは、いくらか小さく、頭部は長く、光沢のある横に密着した毛皮を持った、 深い青い瞳のもの。そして、輸入された猫や、輸入された親を持った猫は、 加齢とともに暗い色になる傾向が明らかであるのが一般的である。 他のものは、もう少し大きく、丸みを帯びた頭部で、もっとずんぐりしており、 長く、横に密着した毛皮の度合いは少なく、薄い青色の瞳のもの。こ れらの猫は他のに比べると同じように同じような早さで暗い色にはならず、 一般的にはイギリスで数世代に渡って繁殖が続いたものである。」
     
     
      Mrs. Robinson が言わなければならなかったものを読んだあとでは、 我々は本当の純血のシャム猫は全て絹のような光沢の毛皮の ポインテッドを持った今日のモダーン・サイアミーズのようであったのだと思いを巡らすかもしれません。 「アップルヘッド・シャム」は厳密に言えば、 イギリスに元からいた大柄で逞しい、ふわふわした猫と輸入されたシャムの混血の結果として、 西洋におきた現象だと思いを巡らすかもしれません。 しかしながら、Mrs. Robinson の輸入された繁殖用の雄猫、 チャンピオンのウォンキーはその当時の良いシャム猫のお手本として考えられていたました。 そして、彼はおそらく Mrs. Robinson が話した輸入した猫のうちの 1 匹なのです。 彼は異なった鼻面と長い身体の持ち主です。 この猫は、丸みを帯びた頭蓋骨ではなく、小さな猫でもありません。 今日のスタンダードでも、ウォンキーは「アップルヘッド」として 考えられているのは今なお明らかなのです。このすぐ下の写真を見てください。
     
     
      沢山の初期の他のブリーダーの証言も示しているように、 沢山のそして殆どの最初に輸入されたシャム猫は、今日のモダーン・サイアミーズと比べると、 より大柄で逞しく丸みを帯びています。例えば、2 匹の初期の輸入された猫のオーナーである Mrs. Veleyは、彼女の輸入された繁殖用の雌猫のミアは、 より丸みを帯びた重いタイプであったと書いています。 そして、彼女の輸入された雄猫のプーは、より細身でしなやかなタイプでした(Franklin, 1995)。 プーとミアは当時のシャムから連れられて戻ってきたということは、 副領事であった Mrs. Veley's の兄弟によって、完全に書類として残っています。 沢山の著作家が、丸いミアとスリムなプーはタイの王からの贈り物だと主張しています。 しかし、それを裏付けるような確かな証拠はなく、 実際シャム猫自体がタイの王室で繁殖されたという確かな証拠もありません(Clutterbuck, 1998; Dunnill, 1974; Denlinger, 1952)。
     
     
      Mrs. Veley's の、いわゆる丸いシャム猫のミアと細身のシャム猫のプーの話に戻って、 彼らの仔猫の写真を見てみましょう。1 枚だけ残されたミアとプーの子供たちの写真は、 くさび形の鼻づらを持った、頑健な、丸みを帯びた頬の子供たちです。 この仔猫たちの外見について、Mrs. Veley は、 穏やかな彼女の猫たちと比べると、極端でないが少し違っている、と詳述しています。 もし、プーが今日のショータイプのサイアミーズのような極端な体型であったなら、 ミアとの間の仔猫は少なくとももう少し極端な体型であったことでしょう。 Mrs. Veley はおそらく彼女の 2 匹の猫から一般化をしていったのでしょう。 初期のイギリスのシャム猫のブリーダーたちは、 ごく少数の彼らの猫の頭数に沢山の変化を読み取っていたようです。 猫科の遺伝学について 21 世紀の今我々が知っていることに基づけば、 2 種類の異なったタイプのシャム猫がいたということはありそうにないことです。 おそらくそれは、シャム猫からシャム猫へという形を取りながら、 体型の変化の程度を多様化させていったのでしょう。 そのことは、初期の頃のシャム猫の殆どが(全てかもしれませんが)、 現代のスタンダードで言えば「アップルヘッド」であると考えられることに表れています。 最初の西洋のシャム猫は、今現在の時代のショースタイルのシャム猫より、 平均してより穏やかな体つきで頑健であったということです。
     
     
      ついでながら言えば、少量の血統調査によって、 もしくはネット上での検索や、月並みな手段によっても、 プーとミアが今日のシャム猫の先祖になったといわれる 11 匹のうちに入っていた という事を証明することは容易いことです。
     
     
      シャム猫はイギリスのブリーダーによって 20 世紀初頭まで輸入し続けられました。 1910 年、Greta Hindley と彼女の夫は現在のマレーシアとタイの一部を含んだ首都のマラヤ在住でした。 1919 年に彼らがイギリスに帰国する時に、 プテという名の繁殖用の雌猫を含んだ 2 匹のシャム猫を持ち帰りました。 プテは、有名な Prestwick Cattery Siamese の祖(基礎)となりました。 プテの娘、Champion Prestwick Perak は、Greta Hindley によって、「 シャム猫にとって完璧な形の頭」を持っていると説明されました (Franklin, 1995)。 ペラックとその他の初期のプレストウイック・キャッテリーの猫たちの写真は、 くさび形の頭でしなやかな東洋の猫でありながら、今日のショースタイルの猫たちに比べると、 目に見えて骨格も大きく、極端さは少なくなっています。
     
     
      事実、現存している最初の数世代の初期のシャム猫の写真の大半は、 彼らが今日のショースタイルのシャム猫より頑健で、 丸みを帯びたくさび形の頭を持っているということを示しています。 数匹の初期のシャム猫は他の猫よりさらに丸みを帯びて逞しいですが、 全てはその時代や現代にもいる丸いブリティッシュ・ショートヘアーやペルシャンに比べると、 より身体も長く、頭もくさび形をしています。 そのことを示すために、これはおそらく、猫愛好家の父といわれる、Harrison Weir 氏が、 まん丸なイギリスの猫たちとは紛れもなく違う、 テンのような顔のシャム猫のスタンダードを 1892 年に詳しく描いた理由なのです。
     
     
      一言で言えば、西洋のシャム猫の基礎になった全ての猫たちが、 どういう姿をしていたのかは分かりません。 我々には数に限りのある数枚の歴史的な写真しか残されていません。 しかし、最初に輸入されたシャム猫とその最初の子孫は、 現在のモダーンサイアミーズより、程よいくさび形の頭で、 より頑健で逞しく丸みを帯びた極端さのない、程よい東洋的な猫であるということは確かです。
     
     
      19 世紀の終わりから現在まで、シャム猫のスタンダードについて出版された沢山の解釈があります。 これらの全てのスタンダードは、今日、絶対的というよりも相対的な言葉遣いでの詳述として、 OSS またはショースタイルのモダーン・サイアミーズについてを説明しています。 しかし、1898 年当時にペルシャ猫やイギリス国内の猫と比較されたテンのような長い頭部は、 今日純血種の猫のもっと大きな範囲で比較された、 21 世紀のスタンダードの長いくさび形の頭部とは、考えられていません。 Harrison Weir 氏 によって詳細に描かれた 1889 年当時のシャム猫の版画(上記)を調査しました。 この版画は Weir 氏自身によって描かれました。現在では、猫愛好家の父と言われている彼は、 その当時、猫に対する知識の多さや注意深い観察力によって有名でした。 かれはまた、経験豊富なイラストレーターでもありました。 彼のイラストの猫は、今日のショースタイルのシャム猫と同じではないことを示しています。 彼のシャム猫のくさび形は目や鼻面の辺りから始まり、 現在のよりむしろ耳の下の方から始まっています。 彼は、テンのような頭ではなく、テンのような顔を描いたのです。
     
     
      数多くの歴史的な写真から判断すると、 この品種がしだいに極端な東洋的なタイプに発展し始めたのは、 ちょうど第二次世界大戦後あたりからでした。 この流行に伴って公の品種のスタンダードにおいて明らかな変化はありません。 CFA でも、そのスタンダード自体の変化は実際行いませんでしたが、 そのスタンダードのはしがきには、どういう風に説明されるべきかが解説されています。 1966 年の CFA のスタンダードの新しいはしがきには、 シャム猫の選択的な繁殖は、自然な姿のチーターと比較されるべきだと書かれている(Burns, 1993)。 ブリーダーたちは、新しい芸術を創り出す芸術家として通告されました。 この 1966 年のはしがきは、より極端なシャム猫の支持をしました。 この時から、超東洋的なモダーン・サイアミーズがショーの世界で優位を保つようになりました。 これに続いてモダーン・サイアミーズが、かつてないほどその量を増やして移行し始め、 およそ 1980 年頃にはペットタイプのシャム猫にもそれが明らかになってきました。 しかしながら、1960 年代から穏やかな形のシャム猫を維持している何人かの人々は、 これを保存し、彼らの子孫は今日依然として存在しています。 これらを、我々は、Old-Style-Siamse と呼んでいるのです。
     
     
     


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  7. PREOSSIA 悪いブリーダーと取引しているかどうかの10の兆候


    猫のブリーダーの評価をする際に、有益な一般的なガイドラインがありますが、 我々PREOSSIAは、他の猫の愛好家のサイトに掲載されている 助言を与える以下の素晴らしい記事を推奨します。これらは、
     
     
    どのくらい若いのかということは、若すぎるということか?
    (未訳)
     
    責任感のあるブリーダーの10ヶ条の決めごと   
     
    ブリーダーさんへの13の質問   

     
    を含みます。
     
     
      上記の記事を読むときに、それぞれの猫の品種は、 次に記すように違うということを、心に留め置いてください。 幾つかの場合においては、一つの品種での嫌悪すべき慣例は、 他の品種では認容されていることがあります。 例えば、殆どの猫のブリーダーは、 キャットショーに彼らの猫を、規則的にきちんと出陳させることを望まれています。 これには、まさにそれ相応のもっともな理由があります。 けれども、一部の品種は、 ブリーダーがその品種を繁殖していた場合、 彼らの猫をショーに出陳すること望むことができません。 例えばOSSのように。 何故かと言えば、主要な猫協会からは依然として公認されていないからです。
     
     
      以下のものは、特に OSS の仔猫(アップルヘッド・シャム、もしくは他の名前の OSS)を 捜し求め、そのタイプの仔猫のブリーダーの評価を求めている方々への 助言として制定されています。 あなたが取引をしているブリーダーが 知識不足か、あるいは倫理的でない可能性があるかの、 10のサイン(兆候)があります。 もし、あなたのブリーダーが、以下のうちのひとつについて引っ掛かるのであれば、 彼女は今勉強中で、まだ望みがあります。 しかし、一つ以上について引っ掛かるのであれば、 あなた自身とその品種について、お節介かもしれませんが、 他のブリーダーを見つけることをお薦めします。
     
     

      OSS の悪いブリーダーの 10 の兆候
       
       
    1. 仔猫が、FIPフリーであると保証されていると広告宣伝しているブリーダー。

    2.  
      一般に、仔猫がかかりやすいといわれている、3つの致死的な疾患があります。 それは、
      (1)猫白血病(FeLV)、
      (2)猫免疫不全ウイルス病 (FIV)、そして、
      (3)猫の伝染性腹膜炎 (FIP)です。
      ブリーダーが、彼女の仔猫を FeLV と FIV からは解放されていると保証することは可能です。 何故ならば、これらの病気には信頼性のある試験があるからです。 しかしながら、現段階では、FIP のための確実で有効な診断法が確立されていません。 それはいわゆる、「 FIP 抗体比較」、もしくは「コロナウイルス抗体比較」といわれていますが、 FIP のテストとしては確実な診断法ではありません。 これは、時には、他の診断法とともに FIP の診断には有用なテストであり、 とても深刻な病状の猫に適用されます。 その理由から、未だに何人かの獣医はこの診断法を使用していますが、 スクリーニング(ふるい分け)検査としては通用しません。 それ故、キャッテリーという場所にいる、他の健康な猫の FIP のリスクを見積もるために、 使用できる診断法だとは言えないのです。
       
        しばしば、彼らの仔猫が「FIP-Free」であると保証しているブリーダーたちは、 まだあまり猫の伝染病について学んでいない経験の浅いブリーダーであるということがあります。 全てのブリーダーが、どこかの時点で初心者であることは、真実のことです。 しかしながら、あなたは、何故経験の浅いブリーダーが、これらのことについて、 経験豊富なブリーダーからのアドバイスを探さないのかについて、もう一度考えてみるべきです。 いずれにせよ、仔猫の買い手に対して、法律的に拘束力を持つ契約を行うのは、厳粛な問題なのです。 経験豊富な助言者を見つけることに失敗したブリーダーは、 賢明な判断を明示していません。 FIP-Free のキャッテリーだと広告しているブリーダーが、 数年にわたって助言を受けることが欠如しているブリーダー、 獣医やブリードクラブとの交流に失敗したブリーダー、 あるいは、ただ猫の畜産の科学についての興味が欠落しただけのブリーダー、 また、猫の疾患について学ぶことを怠った経験豊富なブリーダーである場合が、時々あります。 FIP についての、より多くの情報を知りたければ、これを観てください。
      「ドクター・スーザンの小さな記事」
       
       
       
       
       
       
       
    3. 仔猫が、チャンピオン、もしくは、グランド・チャンピオンの血統であると広告宣伝しているブリーダー。

    4.  
      Old-Style Siamese (この名前か、他の昔の穏やかな風貌のタイプのシャム猫と呼ばれているかもしれませんが)は、 現在のところ、どこの主要な猫の協会からも品種として公認されていません。 従って、Old-Style Siamese は、キャットショーで、Old-Style Siamese それ自体としては出陳することが出来ません。 彼らは、サイアミーズとして出陳されることは可能ですが、 その場合は、彼らはモダーン・サイアミーズのスタンダード(超スリムで、長い頭部、そして繊細な骨格)に 反している、と評価されるということになるでしょう。
       
        何人かの「アップルヘッド」のブリーダーたちは、 彼らの猫が、写真によるコンテストで入賞したという理由から、 もしくは、20 年以上前に入賞をした猫の子孫であるということから、 チャンピオンの血統であると主張しています (生きている猫のキャットショーでの賞と、同等の価値でないことは明確ですが)。 その猫が、生きた猫のキャットショーで獲得した賞でもないのに、 チャンピオンであるとか、そしてグランドチャンピオンであると主張するのは、 真実性を欠いた行為です。
       
        20 年以上も前の「チャンピオンの血統から来た」猫であると主張すること自体も、意味のないことです。 全てのサイアミーズは、もし充分に時代を遡れば、 やがてはその祖先に、チャンピオンあるいはグランドチャンピオンを持っています。 しかし、その両親猫がキャットショーに出陳されたことがあり、(例えば、最近において、 その両親猫が生きた猫のショーでタイトルを取ったという場合に限り、 チャンピオンの血統であると主張する権利があります。 その近い祖先に、主要な猫の団体が主催した生きた猫のキャットショーにおいて入賞を果たしたという Old-Style Siamese については、それがどの猫でも、その祖先には、Old-Style Siamese ではなく、 モダーン・サイアミーズがいるということです。
       
        これには、2 つか 3 つの例外的な規則があります。 ドイツでは、タイ・キャットのブリーダーが(Old-Style Siamese のドイツ名)、 彼らの猫を、ヨーロッパで開催される WCF(World Cat Federation )のショーに出陳できます。 ヨーロッパの、WCF のタイ・キャットのクラスで、入賞を果たしたのであれば、正当なものです。 WCF は依然として小さな猫の団体ではありますが、その勢力を成長させつつあります。 (他の世界的な主要な猫の団体によっても、認定されつつあると看做されています。) そして、定期的なキャットショーも開催されています。
       
        その他の可能性については、そのブリーダーは、 北アメリカの小さな猫の団体である、UFO (United Feline Organization) によって開催された、 生きた猫のショーに猫を出陳したと言うことが考えられます。 しかしながら、UFO は、大まかに言えば、年に 1 回のキャットショーを開催するだけです。 従って、定期的に彼女の猫の出陳をし、(最近の OSS のクラスでの賞を獲得したということを意味するような) OSS の血統のチャンピオンか、もしくは、グランド・チャンピオンの血統であると主張することのできる、 北アメリカの OSS のブリーダーは、いないはずです。
       
       
       
       
       
    5. 殆どの世界のシャム猫のブリーダーから承認されていないカラーや特徴を持っていると 説明しているブリーダー。
       
      例えば、実際はそのような(「スノーミスト」などという)カラーはシャム猫には存在しないのに、 自作の”スノーミスト”と言うようなカラー名を使っている。
       
        幅広く承認されているサイアミーズのカラーのスタンダードについては、 CFA・TICA の Siamese のカラーについてのサイトを参照するか、 PREOSSIA のオールドスタイル・シャムのスタンダード を参考にして下さい。
       
       
       
       
       
    6. 血統登録書なしで仔猫を販売しているブリーダー。 その代わりに(尚、悪いことには)聞いたこともないような団体に血統登録している。
       
      北米では以下に述べる猫の団体が正統派で優れた協会です。 それは、CFA、TICA、ACFA、CFF、CCA、ACA です。 もし、北アメリカのブリーダーが、全くの書類なしで、 もしくは、主要な猫の団体のひとつの発行による書類を持たない、仔猫の販売をした場合のどちらの場合でも、 その仔猫は純血種ではありませんし、そのブリーダーは知識があるとはいえません。 そして、そのブリーダーは誠意があるとも言えず、上記の幾つかの組み合わせであるとも言えます。
       
        良心的なブリーダーは、常に彼らの仔猫を登録し、彼らの仔猫全てを登録します。 何故ならば、登録用紙こそが(そして登録の記録から構築された血統書が)、 ブリーダーが、重大な遺伝的な欠陥の推定をし、辿ることの出来る主要な手段であるからです。 同時にまた、登録用紙は、それぞれの仔猫を彼女がブリードしたという、 良心的な方法を証明するものでもあります。 これらは、そのブリーダーが、彼女が喜んで、繁殖した猫たちの質を背にして立つ自信がある、 ということを明らかにしています。
       
       
       
       
       
    7. 長毛や羽毛のような尾、白いスポットなど、 サイアミーズにとっては、外見上の重大な欠点と考えられるものを、 間違いであると告げる代わりに、 OSS のスタンダードの例外であるどのような部分にも気付いていないように見える、そして その代わりに、「稀に見ることのない望ましいものを持った シャム本来の模範となるべき、珍しくそして貴重な仔猫である。」とか、 反対に、「言わばシャム末期の変性である。」とか、 「スノーシューやバリニーズなどに通じる珍しい見本。」などと説明するブリーダー。
       
      もし、ブリーダーが主張することが真実であるなら、その両親猫の登録用紙のうち(主要な猫の団体により発行されたもの)、 1匹もしくは両方とも、通常のサイアミーズの登録ではなく、 スノウシューやバリニーズや、他の何かが示されているものであると覚えていてください。
       
        もし、その登録用紙が、その両親猫ともサイアミーズであると示しているのであれば、 そのブリーダーは正直であり、有能であると言えます。 その仔猫は、ただ本当に珍しく長毛であり、白いスポットがあり、 もしくは他の重大な外見上の欠陥があるだけであるということです。 Old-Style Siamese は、全てのサイアミーズと同様に、短毛の猫であるべきです。 ふわふわした被毛の猫や、羽毛のような尾の猫は長毛種です。 確かに、毛皮がペルシャのなどの長毛種のように長くなくても、 尾が羽毛のような尾であれば、 それは、一般的には長毛種であると暗示していることになります。
       
        もう一度言いましょう、長毛種の猫はその被毛において、そのふわふわした程度はかなり様々ですし、 その猫の残りの部分の被毛が、ことさらに長い訳ではなくても、 羽毛のような尾があれば、一般的には長毛種の特徴を確実に表しているということになります。 理想的なサイアミーズは、羽毛のような尾や、他の長毛種の特徴を示しているとは、 想定されていません。
       
        とはいっても、良心的なブリーダーにでさえ、時には(本当に滅多にないことを望みますが)、 ふわふわの被毛で羽毛のような尾(長毛種の特徴を持つ)や、 白いスポットや、他の外見的な欠陥を持った仔猫が産まれることがあります。 良心的なブリーダーは、通常はそれらの仔猫の両親を中性化し、 そのような仔猫の出現率を減じるような、その他の手段を講じます。 倫理的なブリーダーは、彼女の仔猫の普通でない特質について、 彼女の猫がその他の品種として登録されているのに、一つの品種だと主張することによって、 上手く言い逃れるようなことはしません。 その代わり、彼女は、買い手に対して、 仔猫たちがその品種のあり方にとっては望ましくないものだということを認め、 その望ましくない特質を彼女の血統から取り除こうとするための手段を講じます。
       
        倫理的なブリーダーは、彼女の仔猫の、優良な、または、悪い特質について、 仔猫の買い手に対して、常に正直に指摘するものです。 彼女は、その仔猫たちを、正規の値段でペット用の仔猫として販売するかも知れませんし、 もしくは、割り引いた価格を提案することを選ぶかも知れません。 しかし、仔猫の、スタンダードでない外見について、証明できない申し立てを、 珍しさや望ましいことであると言って、主張をすることはないでしょう。
       
        倫理的なブリーダーは、重大な外見的な欠陥を持った仔猫を販売する以前に、 充分に説明を行った買い手に対してのみ、その仔猫を販売するでしょう。 重大な欠陥のひとつの出来事が、優良な繁殖計画の中で、 珍しいといえるべきものであっても、ということです。 もし、ブリーダーのサイト、あるいは、他の広告媒体が、 そのブリーダーがふわふわの被毛の、そしてあるいは、白いマーキングのある Old-Style Siamese を、 連続して産み出していると指し示していた場合、 あなたのためにも他のブリーダーを見つけてください。
       
        不幸なことに、Old-Style Siamese の世界でも、 登録用紙を偽造する(通常、「紙張り」によってですが) 数少ない「異端者」のブリーダーがいます。 ひとつのリッター、そしてまた次のリッターと、次から次へと続く、多様な欠陥の発生は、 登録用紙が「紙張り」されたものであるか、 そのブリーダーによって、ブリーディングには不適切な猫を使っているか、 また、その仔猫の親猫が、遺伝的には Old-Style Siamese ではないかも知れないということを、 指し示しているのかも知れません。
       
       
       
       
       
    8. そのブリーダーから手渡された手書きの血統書が、 その仔猫の両親猫の1匹や近親の先祖に、シャム以外の何らかの品種がいると示していた場合。 あるいは、そのブリーダーを訪れたときに、 そこで実際見た彼女の Old-Style Siamese の繁殖用の猫が、 どのサイアミーズにも似ておらず、ヒマラヤンや他の品種に似ていた場合。
       
      時々、ブリーダーが、公式な登録用紙、あるいは証明された血統書を見せる際に、 明白でない仔猫の祖先についての詳細を露呈している、手書きの血統書があります。 これは、その仔猫が、ACA の祖先リストや、以前の CFF の祖先リスト、 そして、比較的小さい猫の団体にのみ登録されている近い世代の祖先を持っていた場合、 特別に真実であると言えます。
       
        それを信用しようと信用しまいと、何人かのブリーダーは、 倫理的なシャム猫のブリーダーの慣例に違反をしているということに対しては全く非がない、 ということを示しています。 そして、彼らが、その猫の団体の登録機関に公表するつもりがないであろうとしても、 その手書きの血統書に書かれている通り、何を行っていたのかを、 隠し立てせずに言明していると言えるでしょう。 そしてまた、時おり、キャッテリーを訪問したときに、 猫の肉体的な外見(姿)と、公式な登録用紙との内容の不一致(食い違い)が、 発見されることがあるでしょう。
       
        一般的に言えば、北米のシャム猫と Old-Style Siamese は、 少なくとも、過去の 4 世代から 8 世代前のサイアミーズの祖先を持っているべきで、 何らかの例外を持つべきではありません(猫の団体によりますが)。
       
        これは、海外から輸入されていたサイアミーズがいるところに、時おり発生する状況です。 ドイツの WCF では、タイ・キャットが、 サイアミーズでない祖先を持つことを許されています。 ヨーロッパの FIFe では、サイアミーズはその血統の中に、 オリエンタル・ショートヘアーを持つことを許されています。
       
        しかしながら、もしそのブリーダーの猫がヨーロッパから輸入されたものであれば、 彼女はそれを証明するべきです。 同時にまた、北米の団体は、海外の団体からの登録の移籍を承認する前に、 その血統に、少なくとも過去 4 世代から 8 世代までは、 サイアミーズ以外の祖先を含まないということを、依然として要求するでしょう。
       
        もしそのブリーダーが、その血統に、サイアミーズではない猫がいても大丈夫だ、と主張する場合には、 その登録用紙が、主要な北米の猫の団体(この項目の第 4 項をご覧下さい)によって発行された、 有効なものであるかどうかを確認するために、注意深く調べてください。 もし必要であれば、その猫に関係する猫の団体に、電話やeメールをして、 両親猫や仔猫の登録ナンバーを検証してみて下さい。
       
       
       
       
       
    9. 色とりどりのアイスクリームのように、いくつかの種類の異なる品種の子猫を提供していると 広告している場合。
       
      さて、最初に、あなたは、各々の品種やその品種の中の様々な色を知るにつれて、 それがいったいどのくらい沢山あるのかと驚くことでしょう。
       
        幾つかの異なる品種や色をブリードしているブリーダーは、 恐らく彼女がブリードしている猫について、知力があるとは言えません。 しかし、多様な品種と色をブリードする時に、 数多くの猫を見る限りにおいて引き起こされる、それ以上に重要なことは、 それが、一人のブリーダーによって対処されるということです。
       
        我々は、まれな状況で、沢山の猫たちを収容する(住居をあてがう)ことができ、 そして更に、優良な仕事をしているブリーダーを知っています。 例えば、そのブリーダーが裕福で、 手助けをするための、沢山の臨時の助力を雇うことのできる場合です。 しかし、通常はそうではありません。
       
        もしブリーダーが、大多数の他のブリーダーたちに較べて、より多くの猫を持っている場合、 我々の助言は、それは「気が狂うほど忙しくなるだろう。」ということです。 幾つかの品種と、そして沢山の異なる色の猫のブリーディングは、 えてして、そのブリーディングの量が、その質を超えてしまいがちです。
       
        猫の団体の登録の統計は、大多数のブリーダーは、 1 件につき 15 匹以下(しばしば、8 匹以下ですが)を維持することを、 そしてまた、年間 2 回から 6 回のリッターを育てることを、推奨しています。 この状態では、最高の質のブリーディングを保つことが、完全に可能ではありますが、 沢山の猫たちを、抑制し、抑制し、抑制して、という状態になります。 実際、沢山の猫たちを抑制し続けることが、 物事の最上を維持するため、そして、質の高いブリーディングを毎年のように行うため、 大多数の人々にとって唯一の方法なのです。
       
        どちらかといえば、きっと多様な品種や色を広告しているブリーダーは、 いたずらに利益を追い求めているか、あるいは、 あともう1匹の素晴らしい猫に「ノー」ということを学んだことのないブリーダーなのかも知れません。 しかし、猫はキャンディのようなものです。 少ないということが偉大なことのなのです。 より多くの猫は、そうでない場合より、世話が安易になりがちです。 ブリーダーが、とても沢山の猫の世話をするために、 「一度に複数の仕事をこなすこと」をしていると言った場合は、購入しないで下さい。
       
        あなたは、「一度に複数の仕事をこなすこと」、 そして、人間の子供 40 人に対して、質の高い世話を焼くといった仕事は出来ないでしょう。 子供たちは、個々に関心を持ってもらうことを、それもあなたの全ての関心を求めていますし、 その点は猫も同じです。 サイアミーズは、他の沢山の異なる品種の猫より、彼らの飼い主から、 日々の愛情に満ちた関心を要求することでは有名です。
       
        一人のブリーダーと、そしてその配偶者が、恐らく40 匹の頭の良い小さな毛皮を持った人間に対して、 彼らの大多数が繁殖用の猫ではない時も含めて、質の高い世話をすることは不可能でしょう。 もちろん、繁殖用の猫には、中性化したペット用の猫以上の、より沢山の世話が要求されます。 一日かけても、充分な時間ではありません。
       
        全ての妊娠したクイーンや彼女らの仔猫を、間近で観察し、全ての猫と遊び、 全ての猫に運動させ、彼らの全ての歯を調べてきれいにし、 彼らの耳の全てを調べ、食事の仕方を間近で観察し、 全ての猫トイレを徹底的に消毒し、 人間の膝に各々の猫を少しの間抱いてあげて、 (もちろん、別室でひとりで過ごしているスタッドと過ごす余裕の時間も含めて)、 少し元気のなさそうな行動をする 1 匹の猫に注意を払い、 全てのサイアミーズの会話を聞いてあげて、返事をしてあげる。 我々は、果たしてこれを続けることが出来るでしょうか?
       
        同時に、獣医の研究者は、そのようなキャッテリーの数多くには、 行動上の問題や、多様な疾患が起こる確率が上昇する、と我々に話しています。 大規模なキャッテリーで育てられた仔猫は、 FIP や、白癬、上部呼吸器官の感染症、寄生虫の発生、その他多くのものなどが、 他の仔猫より、より多いという傾向があるのです。
       
       
       
       
       
    10. 仔猫の新しい家や環境について、あまり(もしくは全く)質問をせず、売ることに懸命になる。
       
      良心的なブリーダーは、各々の全ての仔猫を、それぞれに愛していますので、 仔猫にとって良い家に貰われて行くであろう、ということを確認したいと思っています。
       
        何の質問も尋ねないで販売しているブリーダーは、 利益のためのみのブリーディングをしているか、 または、判断力に欠けているかのどちらかです。 あるいは、彼らの頭のレベルを超えているのかも知れません。
       
        純血種の仔猫は、人気があります。 ブリーディングを始める前に、前もって彼らの宿題を終えてしまったブリーダーは、 彼らの仔猫の全てが、毎年、とても良い家に貰われていくことについて、 何の問題も持っていません。
       
        良心的なブリーダーは、やって来た最初の家に、仔猫を必死になって貰ってもらおうとはしません。 いくつかのケースにおいて、熱心すぎるブリーダーは経験不足であり、 あるいは、賢明な判断に欠ける場合があります。 彼らは、仔猫を、割合と容易に養子に出そうとします。 何故ならば、彼らはそのことによって、未だ被害を受けていないからです。
       
        彼らは、経験豊富なブリーダーやレスキューの救出者が知っているということ、 例えば、世の中には、不幸なことに、仔猫どころか、 彼ら自身の世話さえできない何人かの人々がいるということを、まだ学んでいないのです。
       
        また、しばしば新しい家具を買い換えるように、ペットを買い換えたりする人々がいることや、 時には、家具に合わせてペットを換える人もいます。 そして、よちよち歩きの子供に与える、ただのおもちゃとして、仔猫を買う人もいます。 また、精神的な病を持った人間が、虐待の意図を持って、仔猫を獲得する場合もあります。
       
        猫を愛して止まない、沢山の沢山の人々もいるのですが、 彼らの生活様式に合った、正しい品種かどうかの、すり合わせをする手助けを必要としています。 その手助けなしには、彼らは間違った選択をし、それが分かった時点で、猫をその辺に捨ててしまい、 その結果、更に、その猫は路上に見捨てられた迷い猫となって、一生を終えることもあるのです。
       
        良心的なブリーダーになるということは、時には「ノー」と言えるようになるということを意味します。 良いブリーダーはそれを見極めた場合、時には、断固として「ノー」と言い、 また時には、その客を他の猫種の他のブリーダーや、 あるいは、シェルターへ紹介したりすることもできます。
       
       
       
       
       
    11. 10 週齢以前の Old-Style Siamese の仔猫を、もしくは少なくとも、 1回目のワクチンをする以前の子猫を、連れて帰っても良いと言う。
       
      倫理的な Old-Style Siamese のブリーダーは、一般的に、 12 週齢以前の、そして、 完全にワクチン接種 ( 8 週か 9 週で最初の、そして 12 週で 2 回目のワクチンを接種します) が終わらないうちは、 そのシャムの仔猫が、生家を離れることを許可しないでしょう(譲渡をしないでしょう)。 そのワクチンとは、猫鼻気管炎ウイルスと、 猫汎白血球減少症ウイルス と、 そして、カリシ・ウイルスに対してのワクチンです。
       
        シャムの仔猫は(Old-Style Siamese の仔猫も含みますが)、 通常以上に、母猫との感情的な絆が非常に強く、 早過ぎる離別が神経症的な習慣を発展させるということになってしまうことも少なくありません。 幾つかのケースでは、ブリーダーは、10 週齢という早さで、シャムの仔猫に、 生家との別離を許可することもありますが、 いかなる早過ぎる離別も、毛布を吸ったりするという、 一生を通じての神経症的な習慣を、その仔猫が発展させるというリスクが より多くなるということが言えます。
       
        優良なブリーダーは、もしその Old-Style Siamese の仔猫が、 母猫がいなくても生活に適応できるという兆候を示すのが遅れている場合には、 少し長すぎると思われても、その仔猫を 16 週齢までかそれ以上まで、 手元に置くという稀なケースもあります
       
       
       
       
       
    12. 売り手・買い手の両方が、健康保証を伴った売買契約書に署名する前に、 支払いを求め、子猫を送り届けようとする。
       
      買い手と売り手の両名が、どんな取引においても、 どちらの側からも期待されるものを、書面で確認して置くということは、良い考えです。
       
        これは、特に買い手側からは、彼が何を購入したのかについて、 前もって充分に説明を受けた、ということを保証することになります。 仔猫の場合は、その品種または他の説明的な詳細について、契約書に載せるべきです。 そうすれば、その仔猫が、将来何になるかを想像させることについては、誤解が生じないでしょう。
       
        その契約書には、販売価格や、その価格に何が含まれているのか (ワクチン代、登録用紙の内容、血統書の内容、健康記録、中性化の義務など、もしあれば)、 そして、健康保証の期間などの情報が含まれているべきです。
       
        Old-Style Siamese のブリーダーにとっては、 もしその仔猫が、新しい家に行って 2 週間以内に、予防しうる病気あるいは異常を発症した場合は、 代わりの仔猫や、仔猫の代金の返金を申し出るのは、普通のことです。 何人かのブリーダーは、その仔猫の生涯を通じての遺伝的な疾患に対しても、保証するでしょう。 知力のあるブリーダーは、FIP に対しての保証はしないでしょうし、 また、その仔猫がコロナウイルスを排除しているとの保証もしないでしょう。 もし、その理由が知りたければ、「ドクター・スーザンの小さな記事」をご覧になってください。
       
        買い手と売り手の間で、契約書を交わすということについての、 一番重要な点は、このことが、誤解が起こらないようにすることを保証するための手助けとなる、ということです。 このケースの人間の過ちによる代償は、 知的なか弱い猫の負担となるであろうと思われるので、 誤解を避けるため、というところが要点なのです。
       
        もし、その仔猫が、その仔猫に全く合っていない家に行ってしまったら、 あるいは、充分で適切な世話を受けられない家に行ってしまったら、 その仔猫の一生は台無しになってしまうでしょう。
       
        買い手と売り手の間に、誤解が生じているとすれば、 あるいは、猫が緊急の愛情や配慮が必要な世話を必要としている期間に、争いの中で契約されたとなると、 正当な獣医の治療も満足に受けらないかも知れません。
       
        良心的なブリーダーは、売買契約書が、買い手と売り手のどちらにも、購入に先立って、 注意深く考え、明確にコミュニケーションを取るという機会を与えることだ、と理解しています。 売買契約書は、その猫の悲劇や、そして同様に、買い手と売り手の間の不満を、 未然に防ぐということを目指して、遠回りをしているのだと言えるでしょう。
       
       
       
       


     
     

 
 

 
 


                     





     


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