信頼のできるブリーダーと、単なる「仔猫製造屋」における決定的な違いは、
品種、繁殖プログラム、猫や仔猫、買い手に対して、
そのブリーダーが示す関心や責任感です。
信頼のできるブリーダーは、
直接的にせよ、間接的にせよ、
自分たちの行動によって及ぼされる影響が、
その品種や猫たちにとって一番の利益を与えることになると信じているので、
そのために多大な時間と金銭を費やします。
信頼のできるブリーダーは、彼らの繁殖プログラムが、
更なる完成へと向かう、創造的で、終わりのない仕事だという事を知っています。
  それに反して、「仔猫製造屋」は、利益によって動機づけられます。
「仔猫製造屋」が、ディーラーやブローカーなどの誰にでも、大量に販売することに
幸せを感じるのに対して、
信頼のできるブリーダーは、各々のオーナー見込み者との個々の契約に執着し、
その調査に際しては注意を怠らず、その後にのみ、仔猫を送り届けるでしょう。
  買い手と、猫(仔猫)と、そして彼ら自身の、
3者の直接の連絡や接触は、相互の相性を確実なものとするために必要なことなのです。
信頼のできるブリーダーの一部は、このことについて重大な懸念を持っているという理由から、
猫(仔猫)に関係なく、新しいオーナー、または、オーナー希望者と話をしたりすることによって、
そのオーナーの生活様式や、性格、予想されるものと、
相性の良い猫(仔猫)を選択するのを手助けするでしょう。
  オーナー見込み者に対しての調査は、養子縁組の成功を保証するために必要なことであり、
それこそが、信頼のできるブリーダーにとって、一番重要なことなのです。
信頼のできるブリーダーは、
彼の目標がより優れたものになること、
そして、健康を含めて、その品種を向上させることが、一番大切なことなので、
血統とその品種のスタンダードについて関心を持っています。
  向上するという目標を念頭に置いているので、
その血統を知ることなしに、また、
その品種の質としての資格を満たしている書類を持っていないお母さん猫とお父さん猫の繁殖を、
行うことは決してないでしょうし、もちろん、純血種の猫たちを保有しているでしょう。
  このブリーダーは、教えてあげたり教えてもらったりすることを喜び、
その能力もあるでしょう。
新しいオーナー見込み者が感じている猫の世話や不安についての質問にも、
積極的に快く、正確に答えてあげるでしょう。
彼らは、安全に実行できるような時期を見計らって、
彼らの環境の下での、母猫(との面会)や、可能であれば、
父猫や仔猫たちに会うために訪問することを許してくれるでしょう。
  「仔猫製造屋」は、うわべだけの適当な理由を並べて、
販売可能な仔猫を、生育環境以外のところで会わせようと試みるでしょう。
信頼のできるブリーダーは、契約書(を交わすこと)を主張し、
どのような理由であろうと、その買い手がペットを維持できなくなった場合は、
その猫(仔猫)を、彼らのところに引き取るということを要求するでしょう。
  これは、そのブリーダーがその品種に対して、
また、ペットとして彼らが産まれさせた猫や仔猫の生涯に対して、
責任感を持っていることを示している、ということです。
  健康の記録、血統書、そして手入れなどの情報は、
トイレの世話、掃除、猫にとっての健康で幸せな環境だけではなく、
そのブリーダー自身が持っている自分のブリーディングに対する自尊心の源となります。
信頼のできるブリーダーは、ブリード・クラブ、キャット・ショー、勉強会などを通して、
彼らの知識が拡大するであろうという期待に胸を躍らせますし、
利用可能な資源を活用するでしょう。
この信頼のできるブリーダーは、
彼らの猫や仔猫に近いところに住むという傾向にあります。
信頼のできるブリーダーは、時には物事が悪い方向へ向うということを、現実的に理解しています。
しかし、彼らは、その状況でも責任感を維持し続け、
彼らの内側に力がある場合は、必要とされていること、
すなわち、その問題を正しく調整する(誤りを正す)でしょう。