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 血統&登録とOSS

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OSSの「血統と登録」については、賛否両論あり、あるいは物議を醸しだしている デリケートな側面もありますが、 日本においての、 OSS(オールドスタイル・シャム)の存続を語る上では、避けて通ることができないという意味で、 敢えて話題に致します。
 
  また、「登録」は広い意味で、今後の各々のペットたちの健康維持のために、 役立つことだと思います。 この「血統と登録」について正しい認識を持つことは、 家族の一員としての健康なペットと暮らし続けていくため、 これからのオーナーに必要になってくることだと思います。

 
 

  1. 簡単な説明

  2.  
  3. もっと詳しく知りたい

  4.  
     
     


  日本において、 OSS(オールドスタイル・シャム)の存続を語る上で、避けることができないのが、 この「血統と登録」についてです。
 
  本来の「血統と登録」とは、 その猫あるいは犬の「金銭的な価値」、「名誉的な価値」ではないことはもとより、 「命の価値」では、決してありません。 「血統と登録」が為されている動物が偉いということでもありませんし、ましてや、 そのオーナーの自尊心を満足させるものでもないことは、 「キャット・クラブの歴史」を見れば明らかです。
 
  本来の「血統と登録」とは、猫(動物)のブリーディングにおいての 客観的な情報の必要性、及び、その動物の健康増進のための 責任あるブリーディングが為されているかどうかの指標、 として重要である、と考えられています。
 
  海外では、「純血種」の動物を購入した場合は、「登録ナンバー証」と「血統書」の2枚の書類が、 一緒に手渡されます。これに対して、日本ではこの2つがごっちゃになってしまっており、 「血統登録書」として一枚に掲載されている場合が多いようです。
 
  「登録ナンバー」とは、簡単に言えば、人間の「戸籍」のようなもので、 外見的には、同じ黒髪・黒い目のモンゴロイドであっても、 国籍の異なる中国人や韓国人は、日本人としては認められない(その逆も有)のと同じように、 猫や犬の世界にもそのような取り決めになっているのです。 品種というものは、その取り決めに従って長い年月(猫の場合はおよそ120年)をかけて確立されて来たものであり、 日本も含めた各国のブリーダーさんたちは、所属している団体の規則に則ってブリーディングをなさっているのです。
 
  「登録ナンバー (Registry)」が戸籍のような役割を果たす一方で、 「血統書 (Pedigree)」は、その猫の家系図を記したものです。 猫の団体によって違いますが、およそ3世代〜8世代までの記載となっているようです。
 
  この2枚は、 ペットとしてであれば問題にはなりませんが、 公的な証明が必要なショーやブリーディングに係わる猫についてのものであれば、 携わる人間にとっては必要不可欠なものとなります。 「登録ナンバー」にはまた、その猫の体質などによって、 「ブリーディング可/不可」の類の情報も含まれます。
 
  血統登録団体に優劣をつける訳ではありませんが、 「信頼できる団体のものかどうか」ということは非常に重要です。 信頼できる団体の「登録ナンバー証」と「血統の情報」は、公的な証明となるため、 犬や猫の信用情報であるとも言えるのです。 重要なことは、ショーやブリーディングに携わる方々は、ある1匹の猫が、 猫の団体の「登録ナンバー証」及び「血統書」を失った時点で、 その猫を「純血種」と看做せなくなる、ということです。
 
  ここで言う「猫の団体」とは、世界的にみて、幅広く一般に認知され尊敬されている団体、すなわち、
CFATICAACFACFFCCAGCCFFIFeWCF、 または、ACAのことを指しています(世界的に見ればまだあります。)。
 
  上記の理由により、現在日本に残存しているであろう数少ないOSS(オールドスタイル・シャム)たちは、 もしもその猫が「登録ナンバーと血統書」を持っていなければ、 例え遺伝的には純粋なシャム猫であったとしても、公式的には、 「シャム猫であることを放棄した猫」として看做されてしまうことになります。 現在の日本には、そのようなOSS(オールドスタイル・シャム)が多いので、 非常に困った問題となっています。
 
  これは、主に、ショー出陳や、 繁殖をして子孫を残していく場合に重要になる事柄です。 去勢/避妊をしたコンパニオン・アニマルの場合には、その重要度は低くなります。
 
  しかしながら、この問題は、 日本のOSS(オールドスタイル・シャム)の復活において、充分に支障となり得ます。 そのブリーダーさんたちが、真剣にブリーディングに取り組んでいらっしゃる方であればあるほど、 「血統と登録」のないOSS(オールドスタイル・シャム)のブリーディングを行うことは、まずないからです。 OSS(オールドスタイル・シャム)の復活には、このようなジレンマが付きまとっているのです。
 


 


  日本において、 OSS(オールドスタイル・シャム)の存続を語る上で、避けることができないのが、この「血統と登録」についてです。
 
  この「血統と登録」の概念の捉え方には賛否両論あります。 ここでは、その是非を問うことは致しません。 元来、西洋の人々が作った考え方ですので、 我々日本人(アジア人)には馴染まないという側面も持ち合わせているかも知れませんし、 人間というものは過ちを犯す動物ですので、 その是非は問うまでもないことなのかも知れません。 また、「血統と登録の価値」=「命の価値」「金銭的な価値」と、 直接的に結びつけることは、少々危険とも言えることです。
 
  本来の「血統と登録」とは、 その猫あるいは犬の「金銭的な価値」、「名誉的な価値」ではないことはもとより、 「命の価値」では、決してありません。 「血統と登録」が為されている動物が偉いということでもありませんし、ましてや、 そのオーナーの自尊心を満足させるものでもないことは、 「キャット・クラブの歴史」を見れば明らかです。
 
  ここでは、「血統と登録」を、金銭的・名誉的な側面から捉えるよりは、 猫(動物)のブリーディングにおいての 客観的な情報の必要性、及び、その動物の健康増進のための 責任あるブリーディングが為されているかどうかの指標、 として考えて行きたいと思います。
 
  日本では、「血統書」については割合と寛容な方が多いようですが、 西洋においては、もう少し厳密なものとして考えられています。 また、日本では「血統書」1枚に全ての情報が載っていますが、 海外では、「純血種」の動物を購入した場合は、「登録ナンバー証」と「血統書」の2枚の書類が、 一緒に手渡されます。この2枚のうち、より重要なのが「登録ナンバー証」です。
 
  この「純血種」という呼称についても、 適切であるとは言えず、「商用種 (ショー用種とも言うそうです)」というのが正しい、という考え方もあるところですが(一理ありますが)、 ここでは便宜上、一般的に使われている「純血種」という呼び方を使うことにします。
 
  「登録ナンバー」とは、簡単に言えば、人間の「戸籍」のようなもので、 外見的には、同じ黒髪・黒い目のモンゴロイドであっても、 国籍の異なる中国人や韓国人は、日本人としては認められない(その逆も有)のと同じように、 猫や犬の世界にもそのような取り決めになっているのです。 「それは、おかしいのではないか? 遺伝的、形質的に同じであれば、認めても良いのではないか?」という疑問をお持ちの方も いらっしゃると思います。
 
  けれども、人間の世界でも、その国籍が法律に則って定められているように、 猫や犬の世界でも同様の書類上の決まりが存在するのです。そして、 品種というものは、その取り決めに従って長い年月(猫の場合はおよそ120年)をかけて確立されて来たものであり、 日本も含めた各国のブリーダーさんたちは、その規則に則ってブリーディングをなさっているのです。
 
  120年が長いか短いかについては、ここで取り上げるのは控えることに致します。 もちろん、猫全体の歴史からみるのであればごくごく短いものです。 それまでは、長毛種以外の猫はペットというよりは、 ねずみを取るなどの使役(?)動物としての側面もあったとのことです。 特に、短毛種のヨーロッパでの歴史が、長毛種のそれより短いということは明らかです。 しかしながら、ペット(愛玩動物)としての立場が加わることによって、 猫の健康維持のためのワクチンや医学なども、より一層発展し始めることとなったのでした。
 
  「登録ナンバー (Registry)」が戸籍のような役割を果たす一方で、 「血統書 (Pedigree)」は、その猫の家系図を記したものです。 誰々のお父さん・お母さんは誰々で、お祖父さん・お祖母さんは誰々というような 記載がしてあるものです。 猫の団体によって違いますが、およそ3世代〜8世代までの記載となっているようです。
 
  日本ではこの2つがごっちゃになってしまっていますが、 欧米の殆どでは、純血種を購入したときには、この「登録ナンバー証」と「血統書」の、2つの書類を一緒に受け取ることになります。 その際、この「登録ナンバー」を所有しているということは、非常に重大な意味を持つことになるのです。 ペットとしてであれば問題にはなりませんが、 公的な証明が必要なショーやブリーディングに係わる猫についてのものであれば、 携わる人間にとっては必要不可欠なものとなります。 「登録ナンバー」にはまた、その猫の体質などによって、 「ブリーディング可/不可」の類の情報も含まれます。
 
  血統登録団体に優劣をつける訳ではありませんが、「信頼できる団体のものかどうか」ということは非常に重要です。 稀に、血統やブリーディングの内容に構わずに「血統書」だけを発行する団体もあるからです。そのような「血統書の形をした紙切れ」は、 その安易さゆえ、「どのようなブリーディングが行われてきたか」を正確に判断する根拠にはなり得ません。 信頼できる団体の「登録ナンバー証」と「血統の情報」は、 犬や猫の信用情報であるとも言えるのです。
 
 ここで言う「猫の団体」とは、世界的にみて、幅広く一般に認知され尊敬されている団体、すなわち、
CFATICAACFACFFCCAGCCFFIFeWCF、または、ACAのことを指しています。 稀に、上記の猫の団体の偽造「登録ナンバー証」や「血統書」も存在するようですので、 本国にナンバーを照会して、確かめることが必要な場合もあるとのことです。
 
  重要なことは、ショーやブリーディングに携わる方々は、ある1匹の猫が、 猫の団体の「登録ナンバー証」及び「血統書」を失った時点で、 その猫を「純血種」と看做すことはない、ということです。 「ない」というより、「できない」のです。 「登録ナンバー証」及び「血統書」の揃っていない犬や猫を「純血種」だと認めることは、 その方のブリーダーさんとしての信頼性や、信条、存在意義にも係わってくることですので、 その方がブリーダーさんとして活動なさっている以上は、論外のことなのです。
 
  日本では、まだブリーダーさんに対しての法律は存在しませんが、 アメリカなどでは、ブリーダー業はライセンス制ですので、 それなりの勉強や知識、試験が課せられますし、 違反時の罰則・罰金や、免許剥奪という場合もあります。
 
  またブリーディングという作業自体が、趣味であっても職業であっても、非常に高い倫理観を必要とされる分野である、と言えます。 何故ならば、通常、繁殖は密室で行われ、真実を知っているのはブリーダーさんご本人と、 物云わぬ動物のみだからです。 動物には倫理観はなく、本能的な繁殖行動に身を任せますので、 親子・兄弟同士でも、同じ品種でなくても、子孫を残すことが可能です。 そして、その内容は全てブリーダーさんの自己申告制になっていますので、 そのブリーダーさんご自身の倫理観・統制力に負うところが大なのです。
 
  分かりやすく言えば、証人なしで、 たった一人でゴルフコースをラウンドし、それを公式の記録とするようなものでしょうか。 それは、人間にとって、非常に過酷な試練と言えるのではないでしょうか? そして、この不透明さゆえに、ブリーダーさんに対する世間からの眼差しが、 好意的なものだけではない、という要因にもなっているのです。
 
  従って、「登録と血統」の信頼性は、「猫の団体」だけではなく、 そのブリーダーさんの素養にも関係してくることですので、 オーナー側も前もって勉強し、そのブリーダーさんご本人と接し、 よく見極める必要もある、ということになります。
 
  上記の理由により、現在日本に残存しているであろう数少ないOSS(オールドスタイル・シャム)たちは、 もしもその猫が「登録ナンバーと血統書」を持っていなければ、 例え遺伝的には純粋なシャム猫であったとしても、公式的には、 「シャム猫であることを放棄した猫」として看做されてしまうことになります。 ということは、それらの猫たちを大切に育てて、数を増やしたとしても、その子孫たちは、 残念なことに、 あくまでも雑種として以上には認識されず、 そのカテゴリーに入る道しか残されていないということになってしまうのです。 現在の日本には、そのようなOSS(オールドスタイル・シャム)が多いので、 非常に困った問題となっています。
 
  例外的に、その猫の親の世代(2匹)、あるいは祖父母の世代(4匹)など、世代を遡った何世代目かの、 どこかの世代一列の祖先が判明し、各々がナンバーを持っていれば、該当の猫に登録ナンバーを取り戻せる場合もあるようです。 (その規定は、団体によって異なるようです。)
 
  これは、主に、ショー出陳や、 繁殖をして子孫を残していく場合に重要になる事柄です。 去勢/避妊をしたコンパニオン・アニマルの場合には、その重要度は低くなります。 また、重ねて言いますが、 個々の猫たちのペットや家族としての価値や、命の価値には、何ら変わりはありません。 それぞれの猫たちが、それぞれの家では大切な家族であり、また宝物でもあるということは、 もちろん言うまでもないことです。
 
  しかしながら、この問題は、 日本のOSS(オールドスタイル・シャム)の復活において、充分に支障となり得ます。 そのブリーダーさんたちが、真剣にブリーディングに取り組んでいらっしゃる方であればあるほど、 「血統と登録」のないOSS(オールドスタイル・シャム)のブリーディングを行うことは、まずないからです。 OSS(オールドスタイル・シャム)の復活には、このようなジレンマが付きまとっているのです。
 
 
 
 
 


 
 

 
 


                     





     


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